スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カール・ベームとヘルベルト・フォン・カラヤン (8)

ベームを聴いたぞ

それは最初の一音が全てを語っていた
それこそ人間の原始に訴える音だ

言葉は要らない
姿と光の英雄だ

老人の慈愛は
彼の存在を身近にする

拍手を惜しむな
二度と見られぬ姿だ
二度と聴けぬ音だ

拍手を惜しむな
彼の耳に僕の拍手が届くのだ
拍手を惜しむな

それが僕が彼へ表現することが
可能な唯一のことなら
拍手を惜しむな

手がなくなる程拍手しろ
手がなくなるまで拍手しろ




上の詩は、1977年、カール・ベーム指揮、ウィーン・フィルハーモニーのコンサートに
行った日に書いたなんともベタな詩だ。

当時、私は大学生だった。
クラッシックしか聴かない兄貴は霞ヶ関の役人になって間もない頃だった。
彼の激しい薦めと、半額援助(4000円)という中途半端ながらも、当時の安給料の中から
捻出するという気概に圧されて、行く事を決心したのだった。

場所はNHKホール、演奏曲はベートーヴェン没後150年に因んで、交響曲5番と6番。
そう、あのポピュラーな‘運命’と‘田園’だった。

感激したのは私だけではなく、一緒に行った友人も同じだった。
渋谷駅まで歩く途中で、友人が
‘ここちょっと高いけど、魚がうまいぞ。飲んでいこうぜ。’
と言って、入った店が古臭い一軒屋の店「玉久」だった。
そう、その後、あの渋谷109の建設で立ち退かなかったあの店だ。
(今は結局、ビルになったらしいね)

その年の秋には、ヘルベルト・フォン・カラヤンがベルリン・フィルハーモニーを率いて来日した。
カラヤンは当時の日本では最もポピュラーな指揮者だった。
兄の援助は無く、しかもベームが8000円だったのに12000円だったと思う。
場所は、かなり微妙な建物の‘普門館 ’だった。

公演後、どこにも寄らずに帰ったし、特に日記に記述も残していない。

ベームで味わった感動を超えられず、むしろさらに鮮明にさせただけだったのかも知れない。

何れにせよ、今思い起こせば、ふたりの偉大な指揮者に直接‘対峙’することができたことを、
心から良かったと思う。



スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

Re:カール・ベームとヘルベルト・フォン・カラヤン(06/17)

 私は残念ながらカラヤンの実演しか聴けなかったので、べームも聴かれたなりぽんさんが大変羨ましいです。実演に接した方は皆彼のファンになるようですね。どうも録音は彼の魅力をきちんと伝えきれていない気がします。べーム最後の第九のLPは本当に良く聴きました。今では殆ど聴きませんが・・・

Re[1]:カール・ベームとヘルベルト・フォン・カラヤン(06/17)

会長0804さん
> 私は残念ながらカラヤンの実演しか聴けなかったので、
それを羨ましいと感じる人もいますよ。

私の上の世代には、やはりフルト・ベングラーが一番とか言われました。

でも、今でもベームやカラヤンをCDで知って、聴く若い世代もいるのは
なんとなく嬉しい。

ドイツ年ですし

Naripon様はじめまして、いつも楽しく拝見しております。
私はカラヤンもベームも、生で見たことがありません。ベーム全盛時は小学生、カラヤンは私が中学生から大学までの時期でしたでしょうか。バーンスタインもショルティも、「巨匠」はみんなこの世からいなくなってしまいました。私の年齢や住環境、貧乏などが主な原因で、これら指揮者を見ることが出来なかったのが悔やまれます。
ベームなんか19世紀の人ですよね。そんな伝説の世紀の生き残りを見たなんて羨ましいです。それにウィーン。あの当時のメンバーも伝説の化け物ぞろいです。はあ、さらに羨ましい。
今年こそベルリンフィルは行くと決心した夜でした。おじゃましました~。

Re:ドイツ年ですし(06/17)

たくさん
>そんな伝説の世紀の生き残りを見たなんて羨ましいです。それにウィーン。あの当時のメンバーも伝説の化け物ぞろいです。

そう言われると、兄貴の4000円援助は正に感謝すべきものですね。
この前、オヤジの1周忌で会った時に、兄貴にその話をしたら、全然覚えてませんでした。

>今年こそベルリンフィルは行くと決心した夜でした。
‘たくさん’じゃなくても数回でも、私のように一生の思い出になる事がありますよ。


カラヤンラストチャンスを逃す。。。

確か高校2年の時カラヤン来日で、高校の中の
公衆電話でチケット購入を試みて結局買えず、
それが最後の来日公演だったと思います。
その後フルトベングラーの存在を知り、
一時嵌った覚えがあります。

所謂大物指揮者の実演は結局叶わず、
今はその当時レベルの方はもう存在しませんね。

朝比奈隆のブルックナーは最後の大物でしたね。

Re:カラヤンラストチャンスを逃す。。。(06/17)

樹里亜1969さん
>その後フルトベングラーの存在を知り、
>一時嵌った覚えがあります。

未だにクラッシック命の兄貴が当時は
フルトベングラー>>>>ベーム>>>>>>>カラヤン
でした。

>今はその当時レベルの方はもう存在しませんね。

そうなんですか。
価値の多様化というよりは巨匠不在なのでしょうか。
そういわれると、私のあの経験は益々ラッキーでしたね。

コメントバックありがとうございます。

Nariponさん
>未だにクラッシック命の兄貴が当時は
>フルトベングラー>>>>ベーム>>>>>>>カラヤン
>でした。

わたしはベームはあまり聴いた事がないんですが、
ベートーベンならやっぱりフルベンですね。

カラヤンは70年代の録音が最高です。
それを超えるとなぜかつまらなくなってしまって。

>価値の多様化というよりは巨匠不在なのでしょうか。

かつての「巨匠」はもういないですね。
どの分野でもそうですが。。。

>そういわれると、私のあの経験は益々ラッキーでしたね。
本当にそう思います。羨ましい。。。

Re:コメントバックありがとうございます。(06/17)

樹里亜1969さん
>ベートーベンならやっぱりフルベンですね。

そういう人が多いですね。

>カラヤンは70年代の録音が最高です。
>それを超えるとなぜかつまらなくなってしまって。

軽い系が得意とか言われてましたね。
でも写真とかカッコ良かったですよ。
クラッシックをポピュラーにした功績はありますよね。

>どの分野でもそうですが。。。

なるほど、そうかも・・・
プロフィール

makola

Author:makola
ペンをパンにかえることを夢見た青年は、電話を手にした相場師に・・・
在る時、相場師20年のストレスで心筋梗塞を発症、死の淵をさ迷う。
以来穢土を離れ厭離庵に棲む。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。